貴重な本でもないし、入手は容易だと思うので詳細は各自調べてください。
著者は NHK のドキュメント番組のディレクターであってビデオゲームの専門かではないこと、コンピュータの発展について広く取材したうちの1/5がゲームだったことも加味して補正すること。
例として、カートリッジにキャラクタROMが載っていると前提で説明しているにもかかわらずキャラクタROMの概念がないスーファミの中身で説明したり、当時の Nintendo の社長が 3DO を家電として売ろうとして文句を言っていることを理解できずに非常識な発言と解釈しておもしろいからたくさんカメラに撮ろうとしていることだ。
ここでは何度か書いているが、ビデオゲームカートリッジにキャラクタメモリ(ROM or RAM)が載っている例は非常に少なくファミコンと NEOGEO ぐらい。ファミコンに関しては RAM の場合も多い(半分くらい RAM な気がする)。
Namco
カートリッジの生産に対してソフトウェアメーカーが Nintendo へカートリッジ生産費と前金で払うので Nintendo は損をしないし品質管理もできるというところから、年間制作本数まで制限するようになった。
そこで制限に文句をいったのが Namco と書いてあるが、それが1989年だと書いてある。制限は 1987 年ぐらいから明確になっていて、Namco だけは無視して大量にソフトをだして事実上無制限なはずなのに。
翌年の1990年の本数は確かに減ってるけど、ほかの機種への移行期間なので減っているだけにも見える。
つまりよくわからん。
Atari
CIC もどきを作ったきっかけが書いてあった。
- 最初に Nintendo とライセンスを組んで1本ソフトを出したが、半導体不足を理由に希望の量を生産してくれなかった。
- CIC があって自由に生産できないことがわかったので、CIC 互換品を開発した
- Nitendo に訴えられて 1994 年に裁判で負けた
NesCartDB をみてわかること:
- 1988 年に Tengen から Nintendo ライセンス品として R.B.I baseball と Gauntlet が発売されている。こいつらには Namco の 109 が載っていて MMC3 によく似たレジスタの仕様がある。
- 翌年の1989 年から CIC 互換品の Rabbit を載せた unoffial 品としての R.B.I baseball と Gauntlet も発売されている。109 の互換品として MIMIC-1 が載っている。
- 半導体の調達事情から察するに Tengen 主導で生産したっぽい.
- その後はやりたい放題にソフトを出しまくってる。 テトリスもでてる。
テトリスの権利関係は冷戦も関係して複雑で、ファミコン向けの BPS が作ったやつ (同社パソコン版の移植)、 NES 向けの Tengen が作ったやつ(同社アーケード版の移植)、NES 向けの Nintendo が作ったやつ(ゲームボーイのやつににてたりマリオとかドンキーコングがでるやつ)とわかれていて、大変です。